「つかれない社会」への挑戦——LiMiNAL創業者が語る、余白から生まれる組織変革の未来

労働人口の減少が進む中、多くの組織で働く人々の疲弊が常態化している。「やるべきことがどんどん増えるのに、人は足りない」——そんな現状に一石を投じるのが、LiMiNALコンサルティング株式会社。

「私たちは、他の会社や組織をもっと良くしていきたい。そして何より重要なのは、私たち自身がそのお手本になることです」というLiMiNALが目指すのは、「つかれない社会」の実現です。

組織と人が次のステージへと移行していくサポートを通じて、働く人々に笑顔と前向きな気持ちを取り戻したいと願うLiMiNAL代表の北山氏、中北氏に、創業への想いと理想の組織像について伺いました。


参加者

鈴木

入社予定(インタビュー当時)

北山

LiMiNAL 代表取締役

中北

LiMiNAL 代表取締役


理想の組織を、まず自分たちが体現する

鈴木
鈴木

いきなり聞いてしまいますけど、LiMiNALが目指している組織像について聞かせてください。

そうですね。私たちは、他の会社や組織をもっと良くしていきたいと考えている会社です。そして何より重要なのは、私たち自身がそのお手本になることです。

クライアントに「あっ、こんな会社いいな」「こんな自然体で働いていて、こんなに成果が出るんだ」と思ってもらえるような存在でありたい。私たちが提唱することの第一ユーザーとして、「こうなりたい」と思ってもらえる会社を目指しています。

北山
北山
鈴木
鈴木

具体的には、どのようにしてその姿を見せていきたいと考えていますか?

私たちの仕事は、クライアントのもとに出向いて一緒にミーティングやワークショップを行うというものなんです。社員一人ひとりが会社の顔であり、私たちを通して会社を見てもらえる貴重な機会だと考えています。

だからこそ大切にしたいと思っているのが、まずはいい笑顔でいること、そしてお互いを心から信頼して仕事ができている状態であることなんです。信頼があるからこそ、それぞれが個性を発揮し、その個性同士がかみ合ったり、時にはかみ合わなかったりしながらも前進していく——そんな自然な姿を見ていただけたらと思います。

北山
北山

「つかれない社会」という大きな夢 

対話から生まれた「つかれない社会」というビジョン

鈴木
鈴木

LiMiNALのビジョン「つかれない社会」について聞かせてください。これはどちらが思いついたものなんでしょうか?

これが面白いところで、北山さんは僕が言い出したと言うんですが、僕にはその記憶が全くないんです(笑)。覚えているのは、北山さんに「『つかれない』という否定的な言葉をビジョンに使うのはどうなのか」と言われたことです。でも僕は「雰囲気がいいからこれがいい」と答えて、何度か議論した記憶があります。

おそらく、2人の対話の中で自然に生まれてきた言葉なんだと思います。誰か一人の発案というより、対話を重ねる中で浮かび上がってきたビジョンなんでしょうね。

中北
中北
鈴木
鈴木

「つかれる社会」というのはどういうことですか?

デスクワークも多く働き方改革も進み、肉体的な疲労は昔と比べて随分下がっているし、ストレスについてもハラスメント等気にする人が増えてきているので減ってきていると思っています。「つかれる」はやってもやっても更なることが降ってきて終わりがない、高い目標の達成のあとには、さらなる高い目標が設定される。そういう状態です。

そして、一人ひとりが努力・成長することを求められる、過度な自己責任を求める風潮があると思っていて。本当は周りのリソースを使えるのに、それを使うという選択肢を無意識で捨てているので、つかれる。

中北
中北


なぜ今、「いい組織」が必要なのか

鈴木
鈴木

LiMiNALとの取り組みによって、クライアントにはどういう変化が期待できますか?

私が思っているのは「いい組織」になってほしいな、ということなんですよね。

今、どこの組織でも働く人が疲弊しています。やるべきことがどんどん増えるのに、人は足りない。人員補充を求めても、なかなか増員されない——こんな状況が、多くの組織で常態化していると思うんです。

前職でコンサルティングを行う中で、様々な組織と関わりましたが、「人が潤沢です」と言っている組織には一度も出会ったことがありません。労働人口の減少が進む中、この傾向はさらに加速するんじゃないでしょうか。

だからこそ、今いる人たちがどう働いていくかが重要になります。もうこれ以上「あれやれ、これやれ」と疲れさせるべきではありません。本当にやるべきことは何なのかを改めて問い直し、本当にやりたいことや会社としてやるべきことを見つめ直す。そして共通の目標を持った上で、生き生きと働いていける状態——クライアントに伴走しながらそんないい組織に変革していくことが私たちのミッションだと思っています。

北山
北山

余白が生み出す可能性

鈴木
鈴木

「いい組織」が実現すると、どんな変化が起きるとお考えですか?

そうですね。「いい組織」が増え「つかれない社会」が実現すると、人々の心に「余白」が生まれます。この余白こそが、新たな可能性を生み出すのです。

余裕がある時や余力がある時って、新しいものに前向きになれますよね。「もうこれ以上何もできません」というギリギリの状態では、新しいことを考えたり行動したりするのは困難です。でも余白がある状態なら、「あっ、これなんだろう」と興味関心が湧いたり、「ちょっとやってみようかな」と前向きな気持ちが生まれるはずです。

お風呂に入ってほっとした瞬間に素晴らしいアイデアが浮かぶ——あれは、自分の中に余白があるからです。仕事でも同じで、余白があれば「あっ」というひらめきの瞬間が生まれ、「これとこれを組み合わせたら面白いかも」という発想が湧いてきます。

そんな状態になった組織では、「新しいことをやろう」「周りとコラボレーションしよう」「改善や改革を進めよう」と、前向きに取り組めるようになり、きっと仕事がもっと楽しくなると思いますよ。

中北
中北

「つかれない」という表記に込めた想い

鈴木
鈴木

ちょっと気になったのですが、「つかれない社会」とひらがなで表記しているのはどうしてですか?

漢字の「疲れない」には、疲弊しきっている印象があり、言葉のインパクトが強すぎると感じています。それに対して「つかれない」とひらがなで書くと、緩みや余白が加わり、私たちの目指す社会のイメージにより近づくんです。

「一旦リセットした上で、その次に向かっていく」——これが私たちの実践するコンサルティングの本質です。そのイメージを表現するには、ひらがなの「つかれない」がしっくりきました。

北山
北山
鈴木
鈴木

「ゆらゆらした感じ」のYURAモデルとも響き的にマッチしますね。

そうですね。私たちが表現したい世界観を表現しているなと思います。

北山
北山

社名とロゴに込められた深い物語

LiMiNAL ——「移行の時」を意味する名前

鈴木
鈴木

社名のLiMiNALには、どんな想いが込められているのか教えてください。

「リミナリティ」という人類学の用語を元にしているんです。これは、A地点からB地点へ移行していく、その移行期間を指す言葉で、もともとは大人になっていく通過儀礼を表す言葉なんです。

組織や人、社会が今の状態から次の状態へ移行していく、その移行のサポートをこれからやっていきたいと考えていたので、創業時にデザイナーさんがこの名前を提案してくれたんですけど、「私たちがやりたいことを表してくれている!」「もうこれしかない!」と感じて決めました。

中北
中北

ロゴに込められた二つの想い

鈴木
鈴木

LiMiNALのロゴってとてもおしゃれですよね。「i」の丸が印象的だなって思いました。

実はロゴの二つの丸には、とても深い思い入れがあって。

まず、共同創業なので北山と中北の2人を表現しています。「LiMiNAL」の「i」を小文字にしているのも、この2つの丸とリンクしているんです。

私たちがぶつかったり重なったり離れたりしながら会社を前進させていく様子も表現しています。同時に、私たちが提供するコンサルティングの核となる「理論と感性」という2つの要素も象徴しています。

場面によっては感性を強く出し、場面によっては論理を強く出す。くっついたり離れたり、前に出たり引いたりしながら価値を提供していく——そんな想いが込められています。

中北
中北
鈴木
鈴木

ロゴのカラーは綺麗なブルーですが、このカラーにも何か思い入れがあるんですか?

完全に直感です(笑)。沖縄旅行で見た海の色があまりにも綺麗で、「こんな澄んだ気持ちでいたいな」「この色好きだな」って思って決めました。

北山
北山

創業という道を選んだ理由

満足していた前職を離れる決断

鈴木
鈴木

北山さんは前職で組織開発に携わっていたと思うんですが、なぜ創業という道を選ばれたのですか?

はい。組織開発をしていて、環境にも恵まれていました。大きな会社でリソースも知名度もあり、案件にも困らない状況でした。組織開発の仕事をするだけなら、前職でも十分できていたんです。

やりたい案件があれば強く主張して、実際に理想に近い仕事をさせてもらっていました。不平不満があって辞めたわけではありません。

ただ、大企業中心のクライアントという環境で、もっと広い範囲のお客様に関わりたいという気持ちが芽生えてきました。日本では大企業よりも中小企業の方が圧倒的に多い。そんな会社にも組織開発の良さを伝えたい。「つかれない社会」を目指す取り組みを、もっと広げていきたいという想いが強くなったんです。

北山
北山

共通項の発見と理論化への情熱

北山
北山

前職で様々な企業を見る中で気づいたことがあって。「大きく変化を遂げた企業」と「変化が小さかった企業」を比較していくと、そこには何らかの共通項があるのではないかと感じ始めたんです。

「こういう条件が揃えば、組織開発は大きな成果や変化を生み出せる」——そんなパターンが見えてきて、それを理論やメソッドとして確立し、より多くの組織に展開していきたいという想いが膨らんでいったのも創業を選んだ理由のひとつといえます。

最終的に背中を押したのは、「この世界を自分たちの力で広げていきたい」という強い想いでした。

共同創業者との出会いが開いた扉

鈴木
鈴木

なんというか、自分の想いにまっすぐ進んでいくのは、とても北山さんらしいですね。

ありがとうございます(笑)。実は、自分で切り拓いていきたいと思うようになったきっかけは、共同創業者の中北に声をかけてもらったことなんですよ。

前職では満足感もありましたが、創業について声をかけてもらってから「自分の力で切り開いていきたい!」という想いが芽生えてきて。実際に創業してみて、今は「この道を選んでよかった」「ワクワクするし、面白い」と心から思っています。

大変なことはたくさんありますが、創業に舵を切って本当によかったと思っています。

北山
北山

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